ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
北海道の短い夏も最盛期。屋根の上で夕涼みをしたらいつもの風景が違って見えるかもしれませんね。雨漏りする屋根の修理に来た工務店の男、長瀬によると、トレーニングによって誰でも自在に夢を見ることができるという。九州訛りの朴訥な長瀬の誘いに乗って、中年主婦の「私」は、夢のなかの旅に一緒に出かけます。夢のなかでは、法隆寺の五重塔をめざして屋根を飛び、フランスのノートルダム寺院前のレストランで食事をします。『屋根屋』は、自在に夢が見えたらと願うあなたを不思議なファンタジーの世界へ案内してくれます。
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あっかんべえをした一つ目小僧が表紙の『大接近!妖怪図鑑』一度見たら、目に焼き付いてしまうほどインパクトのある本です。「大接近」というだけあって、妖怪が近いんです。見開き1ページに展開される妖怪のどアップ。迫力満点です。有名な妖怪から珍しい妖怪まで、全部で22の妖怪が紹介されています。あまりの迫力に怖いと思うかもしれませんが、ぜひ解説をお読みください。この解説が実に面白いのです。「ぬらりひょん」の得意なことは、「お茶をのんでくつろぐ」ことだったり、「化け草履」の苦手なことは、「はきものを粗末にされること」だったりと、妖怪たちの知られざる顔(?)を知ることのできる一冊です。親子で、一人で、暑い夏の夜に開いてみてはいかがでしょうか?
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まずは夏休みの宿題を片付けねば!タケシたち6人は、お金をもらってかわりに宿題をやってあげる『宿題ひきうけ株式会社』を作って、みんなの悩みを解決しようとします。でも、やがてみんなは考え出します。何のために勉強するのか…。「ニンジンがきらいだとしても食べなければならぬ。でも、もし宿題がきらいだとしたら考えなければならぬ。なぜこの世に宿題があるのかを。ニンジンと宿題はどうちがうか。」
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