ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
せり なずな おぎょう はこべら ほとけのざ すずな すずしろ これぞ七草。七草を食べるとお正月もそろそろ終わり。七草はおせち料理で疲れた胃を休めるためとも言われていますが、日常に戻っていくための儀式のようにも思えます。植物学者である著者が、植物にまつわる多彩なエピソードを綴った『私の植物散歩』。春の七草はもとより、夏と秋のそれについても触れています。例えば、ハコベラは緑の草むらのなかに、白い星型の花を満天に星をちりばめたように点々と咲かせるなど、植物の一つ一つの描写は、さながら童話を読んでいるような心地良さに包まれます。
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バイトを含めて社員4人の零細企業ユニバーサル広告社。不況にあえぐこの会社が始めたのは、閑古鳥の鳴く「さくら通り商店会」の活性化プロジェクトです。コンビニもないJR駅前から更に遠く離れた場所にある商店街。何もないと思いきや実は、家並みの美しい桜の並木の道につながっています。みたらし団子が絶品の菓子屋も、新しいケーキ店もあります。さて、ユニバーサル広告社が提案する、桜のない6月に行われるさくら祭りの企画は、この商店街を元気にしてくれるでしょうか?『花のさくら通り』は、 恋と笑いと事件がいっぱいの痛快まちづくり小説です。
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