

ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。

『パパの電話を待ちながら』は、出張が続くパパがなかなか会えない娘に、毎晩電話でお話を聞かせる、という設定です。電話で話すので、とても短い56話の短編集。そのどれもが不思議にあふれていて、突拍子もなくて、意味が分からなかったりするのですが、言葉遊びや平和に対する祈りのようなものを感じます。特に「ひとりだけど七人」では、ひとりの男の子と知り合いますが、ひとりの男の子は七人。大人になっても戦争が出来ない。だって、七人はみんな、ひとりの人間だから。と語っています。
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今年も早くも1ヶ月が経過し、年明けに今年は頑張るぞと思った気合もどこかへ行ってしまい、平凡な生活を送る日々・・・。やる気を持続するにはどうしたら良いかと考えてみると、脳の仕組みを理解してうまく利用できれば良いかも、ということで脳を解明する3冊を紹介します。
食べものは良く噛んで食べなさいとは子供のころに言われることですが、この行為は思考や集中力を増進させる脳内ホルモンを増やす働きもあるとのことです。『沢口教授の暮らしに活かせる脳科学講座』には脳に良いことや、悪いこと、脳力アップの方法などが解説されています。この本によると野球選手などが試合中にガムを噛んだりするのも集中力を高めるには良い方法だということになります。
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