ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
友人に誘われネパールを訪れた作家のよしもとばなな。これをきっかけにネパールの宗教指導者ダライ・ラマ14世と会いたいと思うようになり、そして実現した日本での2人の対談。人間には本能的に自分にとって重くなる、負担のある、違和感のあるものを避けようとする傾向があり、それを発散するために責任をともなわない「小さないじわる」をしてしまうという、よしもとばなな。苦しい経験の中でこそ、感情的にならず現実を直視し、観察し分析することが大切だと説くダライ・ラマ14世。小説家と宗教家が人生について語り尽くす『小さないじわるを消すだけで』。
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「恋はするものではなく、墜ちるもの」。そんな恋のうたを詠んだ3冊を紹介します。りんぼう先生こと国文学者の林望さんが選んだ、13人の恋のうたをまとめた『女うた恋のうた』。古事記・万葉集の時代から明治・大正時代まで、女性の恋のうたの系譜をたどります。平安時代を代表する和泉式部・式子内親王などの王朝歌人や、江戸時代に京都祇園で茶店の店主であり歌人であった祇園梶子、昭憲皇太后(明治天皇皇后)と貞明皇后(大正天皇皇后)など、有名な人物から光のあたらなかった人たちを取り上げています。その人の生きた時代背景や身分などで恋の形は様々であり、作られる恋のうたも様々。そんな女性の恋する想いを、りんぼう先生が解き明かしています。男性には少ない、香りや皮膚感覚を感じられるような細やかな表現が女性ならではであり、「をんなうた」の素晴らしさを現代の私たちに時を超えて伝わってきます。
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8月13日は「盆の入り」。お盆にはご先祖様に会いにお寺に行く方が多いと思います。お寺に行くと必ずお目にかかるのが大きな仏像です。仏像は大きく分けて4種類あり、一番地位が高いのは“如来”だそうです。”如来”は、会社で言えば社長で、たくさんいる部下に指示をあたえているのだとか。釈迦の身代わりとして作られるようになった仏像の表情や手つきにはそれぞれ深い意味があるそうです。『仏像のふしぎ』は、仏像にこめられた意味や、仏像にまつわる不思議な話も掲載されています。
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