ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
30歳にして初めて経験したひとり旅が、あまりにも楽しくて、どっぷりはまってしまったという『眞鍋かをりのひとり旅手帖』。旅先の決め方から、航空券や宿泊先の予約の仕方、旅じたく、危険回避のポイントなどなど…。これから、ひとり旅をしてみたい人の後押しをしてくれる。著者が旅先で出会ったおすすめの絶景ポイントや、世界のローカル料理の紹介など、写真も豊富で眺めていると、旅行に出かけたくなる。
- 詳細
- 作成者:MCL編集部
4/14-20は女性週間。女性の地位向上のための啓発活動を集中的に実施するための週間。日本において女性が初めて参政権を行使した第22回衆議院議員総選挙の投票日を起点とした1週間だそうです。
「元始、女性は実に太陽であった。(中略)今、女性は月である。…」近代日本の最初の「女性宣言」となったこの文を書いたのは、大正から昭和にかけ、婦人参政権等、女性の権利獲得に奔走した活動家の1人として知られている平塚らいてうです。日本で初めて女性が作った女性のための雑誌「青鞜」の創刊の辞でした。平塚らいてう、岡本かの子、伊藤野枝ら、「青鞜」の時代に、因習と闘い、激しく恋と革命に生き、美しい死を選び取った女たち。90歳を迎えた著者が自らの波瀾万丈の人生と重ねて描きだす100年の女性讃歌が『烈しい生と美しい死を』です。
- 詳細
- 作成者:MCL編集部
大地を覆っていた白い雪が解け、道端にひょっこりと顔を出した福寿草やフキノトウの黄色がまぶしく輝やき、十勝の春の息吹をほのかに感じます。
アイヌの人々が花の黄色に神の光を見たり、心を見抜く眼差しにたとえ、「フクジュソウのような目」と言い表した花。アイヌ語で「チライアパッポ」と名付けられた福寿草は、「イトウ(チライ)」「咲く花(アパッポ)」という意味があり、この花が咲くと、イトウが川へ遡ってくることからそう呼ばれていたと伝えられています。狩猟、漁撈の民であるアイヌの言葉に、「花」にまつわる名称はあまりなく、福寿草にだけ全道的に名がつけられているのだとか。植物の名前から北海道の古を垣間見れる『アイヌ植物誌』。
- 詳細
- 作成者:MCL編集部