名だたる作家たちが、カレーについて熱く語る。どれを読んでもカレーカレーな、カレー臭漂う33篇のアンソロジー。カレーの表紙に始まり、カレー色に染まった頁。ただならぬカレー愛を感じる『カレーライス!!アンソロジー』。大まじめに、カレーライス(むしろ、ライスカレーというべきか…)について語る、とにもかくにも一冊まるごとカレーな本なのである。私の祖父もカレーライスが大好きだった…。カレーをかっこむ祖父の姿を思い出しながら、カレーな世界に浸る。読んだ後は、もはやカレーしか考えられない。よし!!今晩は、カレーだ!!
ポロコリ、ペリコル、ピリカラ、ホイ!なんとも風変りな歌とおどりを始めるカレー大好き家族。その訳は―。カレーライスの中に入っていた黒い粒。お父さんの分厚い本によると、それはカレーのたねなんだそう。風変りなおどりは、土にうめたカレーのたねがすくすくと成長するための儀式(?)のようなもの。そのおかげか、カレーの芽はぐんぐん伸びて、上等なお皿の葉っぱが生え、黄色いカレーの実と白いライスの実ができた。ほかほかでアツアツの美味しそうなカレーを町中の人たちが食べる場面は、本当によだれが出るほど食欲をそそる。具が大きくて、美味しそうなカレーが魅力的な表紙の『ひみつのカレーライス』。
鏡を見るたび、“加齢なる変身”を遂げていく自分にびっくり、がっくり・・・。40代あるあるな話を面白おかしく綴ったコミックエッセイ『だって40なんだも~ん!』。しわ、たるみ、白髪、物忘れ…。読めば読むほどに、身につまされる話。けれども、ついつい笑ってしまう。自分だけではないんだと安心したり…。気がつけば40代。でも、まだまだ40代。衰え始めた気力と体力で、まだまだ人生を謳歌しなくちゃね。 MCL編集部(ふ)
三冊堂227号 (2016/1/21)