ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
「本当に児童書?」と思ってしまうシリアスで重いストーリーのYA小説を三冊紹介します。現代を生きる子ども達の悩みや取り巻く環境を垣間見る事が出来るので、ぜひ大人の方にも読んでいただきたい作品です。
厳しい父親からの教育虐待と、叔父の彼女「愛子さん」への想いに悩むリク。思ったことをそのまま口にしてしまう性格のせいで周囲の反感を買い、クラスの女子からいじめられている菜摘。心の闇を誰にも打ち明けずに日々を過ごしていた二人は、謎めいた転校生「ライト」と心を通わせたことをきっかけに、秘密の友達関係を始める。三人で過ごし始めてしばらく経ったある日、ライトは「新しい世界に行こう」と二人に持ちかけ……生きづらさを抱える三人の小学生の友情と苦悩を描いた『最高のともだち』。
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画面一面に日常の食事が描かれている絵本『おなかがへった』。家族でハイキングをして、山の上で食べたお弁当。家族で外食したうどん屋さんでの天ぷら定食。おばあちゃんがお彼岸に作ってくれたおはぎ。食事を通してそこにあるのは、家族との大切な時間や思い出。幸せも画面いっぱいに伝わってきます。
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