
ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
知りたいこと・調べたいものがあるときに活用する図鑑。動物図鑑やのりもの図鑑など種類やジャンルは様々です。そんな中でもちょっぴりマニアックで「これも図鑑なんだ!」と思えるような三冊をご紹介します!
『ミクロの世界のコケ図鑑』は、北海道から屋久島まで日本全国のコケを紹介する一冊です。植物図鑑はよく見かけますし、植物図鑑の中にコケが紹介されていることもありますが,コケの紹介だけに特化した少し珍しくて、とても勉強になる図鑑となっています。身近なたくさんのコケの中から特によく見かける55種をピックアップし、肉眼では見ることが難しいミクロな部分までを詳しく紹介してくれる図鑑です。
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- 作成者:MCL編集部
50歳を過ぎ、少し怖いような、見たくないような、なんとも言い難い気持ちで手に取った写真詩集『今日までそして明日から』。詩人・谷川俊太郎さんと、写真家・田淵章三さんが「詩と写真との対話」を重ねて、じっくりと作り上げた本作。そこには、50代の女性たちの表情がリアルに映し出されていた。彼女たちの微笑みの裏側にあるそれぞれ重ねてきた歳月を感じ取り、言葉にならない思いが突き上げる。年を重ねていくことで、失ってしまうものも確かにあるけれど、年を重ねたからこその輝きもある。まだまだこれから!と、あちこち錆びかけている体と対話しながら、過ごしていこうと思えた一冊。
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