ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
桜といえば花見という言葉がすぐに返ってきそうなほど、日本ではなじみの深い花見。『花見と桜』は、「桜」ではなく「花見」に注目し、日本文化について面白い花見論を展開している。筆者によると、「群桜」「飲食」「群集」の3つの要素がそろって、初めて花見が成立するという。また、この3要素がそろった花見は、世界に類のない民衆文化だというから、興味深い。室町時代に編まれた閑吟集は、花の宴で好まれる余興の歌と考えられるものが多数あるのだそう。現代のカラオケのデュエットさながらの中世の花見の様子を想像すると、なんだか楽しい。
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就職する人、転職する人、進学する人など、新しい環境での生活をスタートする人がたくさんいる、この4月。緊張や不安を感じている方も多いのでは? そんな方にピッタリな本をご紹介します。この本を読んで、からだも心も気持ちもリフレッシュしましょう。
「理想は8時間睡眠」はウソ! 短時間でも、昼夜逆転でも、限られた時間に「質のいい睡眠」がとれれば、人生は確実に変わります。『ぐっすり。明日のパフォーマンスを全開にする快眠処方箋60』は、読んだ瞬間から実践できる「ぐっすり」への裏技60を紹介。さぁ、眠りの世界へGo!!
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珍妃は、清朝第11代皇帝、光緒帝載湉の側室で大変美しい妃です。その珍妃が、紫禁城内で命を落としました。列強の軍隊に制圧され、荒廃した北京で、王権の未来を賭けた謎ときが始まります。事件に乗り出した英・独・日・露の4人の貴族たちを待っていた「美しい罠」とは・・・。4歳で皇帝に即位しましたが、おばでもある独裁者西太后の意のままになっていた光緒帝は、復権を賭けた戊戌親政に敗れたために囚われの身となりました。『珍妃の井戸』は、光緒帝と、光緒帝の寵愛を一身に受けた珍妃を知る人たちの証言で事件が語られるため、この時代になじみの薄い方でも比較的読みやすい1冊かと思います。
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