ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
先日、「探査機はやぶさ2」の機体が報道陣に公開されたと新聞で報じられていました。「探査機はやぶさ」の帰還に沸いた日から早や4年も経ったのですね。『探査機はやぶさ7年の全軌跡』は、2003年に打ち上げられ、7年の歳月をかけて地球から直線距離で3億キロメートルの彼方にある小惑星イトカワまで旅してきた「探査機はやぶさ」が、2010年6月13日に地球に帰還するまでの軌跡を豊富な写真や図解と関係者のインタビューで紹介しています。行方不明になった45日間に何があったのか?地上への最後の難関である、大気圏突入をいかにこえたのか?「探査機はやぶさ」の宇宙の旅の全容を知ることのできる1冊です。
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- 作成者:MCL編集部
爽やかな心地よい秋の風が感じられる季節となりましたね。こんな季節は、なんだか面白い本が読みたくなってきます。芸能界きっての読書家として知られた児玉清さんの『ひたすら面白い小説が読みたくて』では、ミステリーや、時代物、現代小説などの多彩なジャンルの小説を紹介しています。児玉さんの解説は、どれも作品への愛にあふれていて、「読みたい!」という気持ちにさせてくれます。本当におすすめしている小説は、ベタ褒めで、読んでいて気持ちよくなるくらい。傑作を読んでいないのはもったいないこと―解説を読んでいると、児玉さんの声がきこえてきそうな気がします。
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