ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
暑くて暑くていやになってしまうこの季節。見た目だけでも涼やかに・・・と選んでみました「実は陸上最強の肉食獣!」=シロクマの本です。この本で一番見ていただきたいのはシロクマが犬をむぎゅうっと抱っこしているところ。あとがきによると半年間の絶食末期にある腹ペコのシロクマ(もちろん野生の!しかもオス)が犬と遊んでいるのだそう。まさに『HUG!earth』。
- 詳細
- 作成者:MCL編集部
北海道の短い夏も最盛期。屋根の上で夕涼みをしたらいつもの風景が違って見えるかもしれませんね。雨漏りする屋根の修理に来た工務店の男、長瀬によると、トレーニングによって誰でも自在に夢を見ることができるという。九州訛りの朴訥な長瀬の誘いに乗って、中年主婦の「私」は、夢のなかの旅に一緒に出かけます。夢のなかでは、法隆寺の五重塔をめざして屋根を飛び、フランスのノートルダム寺院前のレストランで食事をします。『屋根屋』は、自在に夢が見えたらと願うあなたを不思議なファンタジーの世界へ案内してくれます。
- 詳細
- 作成者:MCL編集部