ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
高校卒業後、東京のアパレルショップで働いていた都は、母の病気の看病のため、実家に戻り、地元のショッピングモールのアパレルショップで働き始める。都は、勤め先のショッピングモールで回転寿司屋に勤めていた貫一と出会い、付き合い始めるのだが…。仕事、家族、恋愛…将来のことを考え思い悩む30代。これでいいのだろうか。自分と他人を比較して、友人を妬ましく感じたり、将来のことを考え焦ったり。答えの出ないところを、ぐるぐると、ぐるぐると『自転しながら公転する』日々。悩みながら、泣きながら、一歩ずつ前に進もうとする都の行く末を祈り、一気に読み終えた一冊。
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9月は防災月間ですね。今回紹介する3冊には、非常時に生き残るために特化した特殊な知識・技能が満載です。中には「これ本当に使えるの?」と思うようなものもありますが、一般的な防災本では得られない貴重な情報も随所に散りばめられていますよ。
まずは『全図解アメリカ海軍SEALのサバイバル・マニュアル』です。強者ぞろいのアメリカ海軍の中でも、厳しい訓練に合格した精鋭中の精鋭のみで構成される特殊部隊SEAL。SEAL元隊員である著者の、生き延びるための究極の知恵が凝縮された一冊です。自然災害のみならず、犯罪やテロから身を守る術も紹介。「イノシシの攻撃をかわす」や「ハイジャック犯を倒す」など興味深いテーマが多く、読み物としても楽しめてしまいます。因みに、サメを撃退するには、頭を押さえて目をえぐってエラを引きちぎるとのこと…。
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