

ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。

50歳を過ぎ、少し怖いような、見たくないような、なんとも言い難い気持ちで手に取った写真詩集『今日までそして明日から』。詩人・谷川俊太郎さんと、写真家・田淵章三さんが「詩と写真との対話」を重ねて、じっくりと作り上げた本作。そこには、50代の女性たちの表情がリアルに映し出されていた。彼女たちの微笑みの裏側にあるそれぞれ重ねてきた歳月を感じ取り、言葉にならない思いが突き上げる。年を重ねていくことで、失ってしまうものも確かにあるけれど、年を重ねたからこその輝きもある。まだまだこれから!と、あちこち錆びかけている体と対話しながら、過ごしていこうと思えた一冊。
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- 作成者:MCL編集部

戦争は不条理に人間を呪縛します。日本はそのような呪縛はなく、比較的に自由に生きることができます。しかし、他人から見れば取るに足らない小さなカケラのような呪縛でも、当人にとっては息もできないほどの苦しさをもたらすことがあります。
生きるのは、頑張ったり頑張らなかったりすることが必要。自分の感情を爆発させる人は幸せな人生を掴みにくいかもしれない。嫉妬はうまく使えば自身の成長につながる。医師で作家である著者が、生まれた場所や環境、あるいは自分自身でかけてしまった呪縛から脱する方法を平易に解く『脱・呪縛』。10代へのメッセージですが、大人の心にも染み入ります。
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私たちの生活を支える食ですが、「農家」さんたちに支えられています。小さい頃に芋掘り体験をしたことはあっても、真剣に土と、畑と向き合ったことのある人はあまりいないはず。『農ガール、農ライフ』では、農業の大変さや希望の一端を見ることができます。
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