ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
河川敷で発見された女性の片腕は、バラバラ事件の発端と思われた、しかし…。平凡な日常が突然かき乱された街に、老教授の肉体を借りたGODは降臨し、すべてを解き明かしていきます。GODが語る人類と世界の秘密とは?『モナドの領域』は、小説で神を語ります。
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世界遺産に登録された国立西洋美術館が賑わっていますが、わが国最古の博物館として、質も量も日本一を誇る「トーハク」こと東京国立博物館も、多彩な企画展の際は、モノを見て何かを感じる環境ではなくなるほど混雑しているそうです。路上観察眼を持つ建築家の藤森照信と画家の山口晃が案内役として東京国立博物館の魅力を語る『探検!東京国立博物館』。展示品に目がいってしまいがちですが、照明はアール・デコ風、モザイクはイスラム風の本館1階ラウンジなど、その佇まいの面白味も紹介されています。
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西郷南州とは、維新の三傑のひとり西郷隆盛です(南洲は号)。その西郷の残した言葉を、戊辰戦争で西郷と敵対した庄内藩の有志が「南洲翁遺訓」としてまとめています。『人生の王道』では、西郷の人柄に魅了され、その薫陶を受けた庄内藩の人たちがまとめた西郷の教えを、同じく西郷を敬愛する著者が、京セラや第二電電といった大企業を経営してきた自身の哲学とともに伝えています。西郷が好んで使った「敬天愛人」に基づいた生き方、考え方は、日本人が本来持っていた「美しさ」や「上質さ」を想起させ、我々に人生の王道を歩めと訴えかけてきます。
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