ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
712年成立の古事記から、明治直前に没した橘曙覧(たちばなのあけみ)まで、千年を超える時間を生き抜いた日本の古典文学の名作を厳選した『千年の百冊』。現代にも通じる普遍性を持ちながら、今日とは異なる環境や価値観が内包されていることで、人間の本質や人生の意味について、少し距離をおいて見つめることができます。今を生きることの豊かさを探究する時間に最適。
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最近の移住ブームは、10年ほど前の定年後の「リタイヤ移住」や「日暮らしブーム」から、20代~40代の現役世代の移住が主流になってきたようです。 期間限定で飛びこむパターンを選択した勇気ある家族の一年間を (*_*) (-_-) (^o^)で綴った『神さまたちの遊ぶ庭』は、北海道を愛する夫の希望で、福井からトムラウシに移り住んだ著者・宮下家5人の体験談です。TSUTAYAまで60キロ、最寄りのスーパーまで37キロなど、信号機が3か所しかない田舎に住む私でさえ うらやむほどの大自然の素晴らしさ・人との出会いを面白おかしい語り口で描かれています。家族一人一人が素敵な神さまと出会い、そして大切なこと(宝物)に気づきながら成長する一年間に思わず拍手!
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東京大学法学部を卒業後、メガバンクに就職し、エリートサラリーマンとして出世コースを歩んできた主人公・田代壮介。しかし、50歳を目前にして、突如出世コースからはずれてしまう。出向させられた子会社で、そのまま定年を迎えた壮介は、『終わった人』となった現実を受け止められない。そんなとき、ある人物との出会いが、彼の人生を大きく揺り動かす―。60代・・・終わった人だと思うには、まだ早い。ましてや、仕事一筋で働いてきた人には、自信も自負もある。今の自分は、正直まだ実感がわかない。けれど、他人事とは言っていられない年齢にさしかかっていることを自覚せずにはいられない。
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