2024年 (令和6年)
11月24日(日)
午前10:00から
午後 6:00まで
ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
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近現代の名作から学生の投稿歌まで、テーマごとに気になる短歌を集めて、人気歌人である著者が、あれこれまとめた『ぼくの短歌ノート』。「身も蓋もない歌」や「賞味期限の歌」などの思いもよらないテーマで、選びぬかれた短歌も面白いが、著者ならではの視点で加えられた講評がまた良い。興味深かったのは、世の中には、たくさんのモノが存在するが、短歌に詠われる頻度には大差があるということ。高級鮨屋で食べる鮨の歌はほとんどないのに対して、コンビニやスーパーの鮨の歌は多い。という具合に…。短歌って、面白い!!と、短歌の魅力が存分に伝わる短歌エッセイ。
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- 作成者:MCL編集部