ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
5年に一度しか開催されない、ピアニストが目指す世界最高峰の舞台、「ショパン国際ピアノコンクール」。今年は日本の反田恭平さんが2位、小林愛実さんが4位に同時入賞する快挙を成し遂げました。
国内外で活躍する10人のピアニストが、20世紀のピアノの名盤と自身がピアニストになるまでの軌跡について語った『ピアノへ』。1985年の第11回ショパン国際ピアノコンクールで第4位を獲得した小山実稚恵は、音楽の力を“「これだけ弾けます」ではなくて「これだけ私は感じています」を伝えること(文中より引用)“と述べています。アルフレッド・コルトーの「ショパン:ワルツ全曲&バラード全曲」、ビル・エヴァンスの「ワルツ・フォー・デビュー」など、十人十色のピアノへの想いとともに紹介されているさまざまなジャンルの名盤に、心が動かされます。
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スウェーデンの15歳の女の子グレタは、地球温暖化を食い止める行動を政府に迫るため、学校へ行かず一人で国会議事堂でストライキを始めます。グレタの抗議活動は多くの人々が賛同し、またたくまに世界中に広まりました。『グレタのねがい 地球をまもり 未来に生きる 』は、スウェーデンの一人の女の子が未来を守ろうと立ち上がった行動とその思いが描かれた一冊です。
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昔話をはじめ、絵本や物語の中に動物たちは頻繁に登場します。それほど私たちの生活の中で、動物は身近でかけがえのない存在であると思います。現に、何らかのペットを飼っている人は30パーセントもいるそうです。
今回は動物の中の「犬」に焦点を当て、犬と人間とのふれあいや交流を描いた感動の物語を紹介します。ティッシュとハンカチを準備してお読みください。
『ハチ公物語』は、東京の大学教授の家にもらわれ、ハチと名づけられた秋田犬の話です。ハチは愛情いっぱいに育てられ、渋谷駅を使う大学教授の送る迎えをするようになります。しかし、教授は外出先で急逝してしまいます。それでもハチは毎日渋谷駅に通い、教授が帰って来るのを待ち続けるのです。雨の日も雪の日も、10年間もそれを続けたハチの健気な姿に、もう涙しかありません。これは実話で、のちに忠犬ハチ公の像が建てられ、昔は渋谷駅での待ち合わせの場所として有名でした。(今でもそうなのかはわかりません)
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