ジャンル分類と50音順の並べ方だけだと、本が孤独に見えることがあります。本を文脈でつないでみると、本と本がつながって、違う表情が見えてきます。なぜ、三冊かというと・・・
井上ひさしは「ニホン語日記」にこう書いています。『混沌たる時の流れを過去・現在・未来と三つに区切ると、時間が辛うじて秩序だったものになる。鮨屋の主人は自店のにぎりを「松・竹・梅」 に分け、鰻屋の亭主は自店の鰻丼を「特上・上・並」の三つに分けて、店の売り物のすべてを表す。混然としたものを一つで言ってはわけがわからない。二つで言っても据わりがわるい。三つに区分して言うと突然、構造が安定し、混然としたものの正体が見えてくる』
本と本 本はつながる。
本と人 本とつながる。
人と人 本でつながる。
さあ、「三冊堂」!開店のお時間です。
激動の2021年もいよいよ終わりを迎えようとしています。これから年始にかけては、クリスマスや年越し、お正月などイベントが目白押しですね。今回は、クリスマスをはじめとした世界の様々な習わしやお祭りに関する三冊をご紹介。
赤い服を着たサンタクロース、ケーキにツリー、そしてプレゼント。そんなイメージが定着した現代のクリスマス。でも、その成り立ちや変遷は、人種や国、地域によって千差万別です。『クリスマスの歴史』は、クリスマスという風習を生活史と重ね丹念に検証することにより、「特別な日」に人々が何を託してきたのかを読み解くユニークな文化史です。
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- 作成者:MCL編集部
5年に一度しか開催されない、ピアニストが目指す世界最高峰の舞台、「ショパン国際ピアノコンクール」。今年は日本の反田恭平さんが2位、小林愛実さんが4位に同時入賞する快挙を成し遂げました。
国内外で活躍する10人のピアニストが、20世紀のピアノの名盤と自身がピアニストになるまでの軌跡について語った『ピアノへ』。1985年の第11回ショパン国際ピアノコンクールで第4位を獲得した小山実稚恵は、音楽の力を“「これだけ弾けます」ではなくて「これだけ私は感じています」を伝えること(文中より引用)“と述べています。アルフレッド・コルトーの「ショパン:ワルツ全曲&バラード全曲」、ビル・エヴァンスの「ワルツ・フォー・デビュー」など、十人十色のピアノへの想いとともに紹介されているさまざまなジャンルの名盤に、心が動かされます。
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