2024年 (令和6年)
7月17日(水)
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 激動の2021年もいよいよ終わりを迎えようとしています。これから年始にかけては、クリスマスや年越し、お正月などイベントが目白押しですね。今回は、クリスマスをはじめとした世界の様々な習わしやお祭りに関する三冊をご紹介。
 赤い服を着たサンタクロース、ケーキにツリー、そしてプレゼント。そんなイメージが定着した現代のクリスマス。でも、その成り立ちや変遷は、人種や国、地域によって千差万別です。『クリスマスの歴史』は、クリスマスという風習を生活史と重ね丹念に検証することにより、「特別な日」に人々が何を託してきたのかを読み解くユニークな文化史です。

 クリスマスがメジャーの筆頭だとすれば、世界のマイナーな慣習やお祭りを一挙に集めたのが『世界の奇習と奇祭』です。トマト祭りやチーズ転がし祭り、オレンジ戦争などはまだ序の口で、本書では、一見しても意味不明なイベントの数々が、著者の軽妙なアメリカンジョークを交えて解説されています。「赤ん坊投げ」、「ダイコンの夜」、「モンキー・ビュッフェ・フェスティバル」などに興味をもった方はご一読を!
 『世界の美しい色の祭り』は、目にも鮮やかな衣装や飾りつけなど色彩豊かな世界のイベントを色ごとにカテゴライズ。美しい写真と文章で紹介しています。あふれる色彩の美しさや、祭りにかかわる人々のパワーが伝わってきて、ながめるだけで楽しめる一冊です。お祭り=カラフルと思いがちですが、「白黒」のカテゴリに、荘厳な雰囲気のイベントが数多く紹介されているのもポイント。『世界の奇習と奇祭』と二冊共通して掲載されている祭りもあり、奇妙さと美しさは紙一重なのかと思わず考えさせられてしまいます。 MCL編集部(な)

三冊堂535(2021/12/23)