2024年 (令和6年)
5月2日(木)
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 地元の瀬上製材所より道産のカラマツ材を使った積み木を寄贈していただいたことから、図書館に「木の本棚」のコーナーを作りました。そのなかから3冊をご紹介。北海道に自生する木々の写真とそのコラージュが美しい『生命樹』では、植物の語源は人々の生活に関わった歴史を物語るとしています。例えば、「コシアブラ」の「コシ」は、金漆から生じたもので、樹液をこして金漆をつくり、漆のように塗料として使われたそうです。

 『木の名の由来』でも、木は何らかの形で私たちの生活に関わっていて、庶民の生活の体験から自然的に発生したものが多いとしています。植物和名の語源の説が多岐にわたっているのは、長い年月における言葉の変遷や転訛などで混沌としてしまったそれらの名前の語源の由来を、さまざまな人が類推したことにあるそうです。スギの木は、日本書紀、風土記、万葉集にも登場しており、その語源を大和本草では、「真直ぐの木”直木”から来ている」と言われていて、書物によってさまざまな解釈があるようです。

 夏は木陰になって暑さから守ってくれ、秋になり葉が落ちると落ち葉の上を歩いて遊べる。木のある生活の楽しさを絵本にした『木はいいなあ』を読むと、木のある生活の良さを感じることができ、何故だか懐かしい気持ちになります。 MCL編集部 (そ)
三冊堂153号 (2014/08/21)