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夏ですね。夏といえば怪談ですね。私にとっては不意打ちお化け屋敷や怪談講演のCMにヒヤッとさせられる時期でもあります。“怖い”ときくと学生時代“恐怖”に関する評論を国語の教科書で読んだのを思い出します。ということで、“怖い”を考えてみる三冊。まずはここから。『なんで夜はこわいの?』。考える少年Qくんと一緒に「ひとつのことをふか~く考え」ます。タイトルの疑問から始まり、おばけが怖いの?暗闇が怖いの?など発展させながら、“どうして恐怖を感じるのか”をじっくり考えます。
Qくんが、夜が怖い理由として考える一つが“おばけ”。おばけには色々含まれますが、パッと思い浮かぶのは“幽霊”でしょうか。ということで『イラストで見るゴーストの歴史』。幽霊の歴史から分類、世界各地の伝承や事件、幽霊を暴こうとしてきた人々の奮闘など、様々な幽霊に関する事項を解説した“幽霊入門書”。グラフィックがシンプルなのでお風呂などで思い出して怖くなることもなさそうな安心感。
もうひとつ、子どもの頃からなじみ深い怖いもの“妖怪”。どう考えても怖いものから、これ怖いか?というものまで色々いる気がしますが、さてはてどうしてこんな風に感じるのでしょうか。出版社が“荒俣宏が、妖怪研究の集大成として妖怪のルーツを詳細に調べて解説した事典”と紹介する『アラマタヒロシの妖怪にされちゃったモノ事典』。第一部「妖怪共生講座」からビックリ。“見えない”し“食える”し“弱い”?!妖怪に感じる不思議な親しみと恐怖を理解できそうです。資料として紹介されている図版や写真、こちらは夢に出てくるかもしれない……。 MCL編集部(綾)
三冊堂672(2024/08/08)