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“孤独”という言葉にはどこか寂しさ、もの悲しさがついてまわってくる気がします。ですが、ひとりだからこそ味わえる楽しさや豊かさもたくさんあるはず。今回はそんな孤独と向きあう3冊をご紹介いたします。
『孤独をたのしむ本』でひとりの時間を楽しむ100のコツを教えてくれるのは、イラストレーターの田村セツコさん。可愛らしいイラストと共に綴られたエピソードには、共感できるものがきっとあるはず。どんな人にも一人になる時間というのは必ずあるもの。その時間を自由に軽やかに送ることができたら、日常をキラキラと輝かせてくれるでしょう。
大人から子供まで多くの人々の心をつかんで離さない…連休。もしもそれが途方もない日数、たとえば『人は2000連休与えられるとどうなるのか?』本書はそんな思考実験のような実体験の記録です。日数を重ねるほどに研ぎ澄まされていく著者の思考は、ユーモラスな文章でありながらもゾクリと感じるものがあります。
独り暮らしの桃子さんが送る日々を描いた『おらおらでひとりいぐも』。内からあふれだす東北弁の“おら”達の声と共に現れていく自分の心。それらを受け入れ、共に生きていくと決めた桃子さんがたどり着いた境地には、少しずつ終わりを迎える人生の中にも確かな喜びがあると感じさせてくれます。 MCL編集部(里)
三冊堂565(2022/07/21)