2024年 (令和6年)
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 今年もバレンタインデーが近づいてきました。贈る、受け取る、作る、食べる。色々なことを想定して、楽しみにしている方、緊張している方、焦っている方、無関心な方など様々いらっしゃるかと思います。今回は、そんなバレンタインデーの主役「チョコレート」に関する本をご紹介します。

 まずは、チョコレートを題材にした小説『チョコレート・アンダーグラウンド』です。「健全健康党」が「チョコレート禁止法」を発令。主人公が密売組織を立ち上げ、チョコレート革命を起こすという内容です。「青空のむこう」や「スノードーム」が国内でも人気の著者による痛快冒険小説で、大人はもちろん中高生の皆さんにもおすすめの一冊。読むと思わずチョコレートが食べたくなってしまいます。

 バレンタインデーといえば、女性が意中の男性にチョコレートを贈る日だったと思うのですが、最近では、性別問わず仲の良い友人に贈る「友チョコ」がすっかり市民権を得たようです。『はじめてでもかんたん!HAPPY・友チョコ』には友チョコにピッタリなチョコレートのレシピが満載。簡単な作り方で、ラッピングの方法まで紹介されているので、学校や職場で配る予定の方は、ぜひご参考に。この本さえあれば当日にまだ間に合う!…と思います。

 最後は、少し趣の違う一冊です。『子どもたちにしあわせを運ぶチョコレート。』には、チョコレートが生まれ、世界中の国で愛されるようになるまでの歴史や、カカオから原料を採取し、チョコレートが出来上がるまでの詳細なプロセスが書かれています。しかし、その作業を担っているのは、ガーナやコートジボワールなどのカカオ産出国の子どもたちです。彼らは過酷な労働を強いられ、いつもカカオを扱っているのに、チョコレートを食べたこともありませんでした。そのような状況を改善すべく立ち上がったプロジェクトの活動を紹介する本書は、チョコレートを通して児童労働問題やフェアトレードについて考えるきっかけとなる貴重な一冊です。 MCL編集部(な)

三冊堂491(2021/02/11)