2024年 (令和6年)
11月24日(日)
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 読書はおもしろいはずだが、実はつらい。という一文から始まる『喰らう読書術』。タイトルの由来は、体のためにご飯を食べるように、心にもご飯をあげて欲しいという思いからで、読書は日常実践せずにはいられなくなるような意味も、価値もあると訴えています。毎日読んだからといって聖人君主にはなれないけれど、人生に退屈しないという著者が紹介する読書術。そのロジックに引き込まれます。

 読書を習慣化するということは、読みたいと思える本に出会うことも必要。東京でTitle(タイトル)という書店を営む店主が、四季に合わせて365冊を選び紹介する『365日のほん』。哲学や宗教などの教養書、暮らしの実用書、自然科学、アート、詩、絵本に童話など、あらゆるジャンルの本がピックアップされていて、その本に添えられた印象的な数行の紹介文が新たな本との出会いを予感させます。

 作家の出身地や愛した喫茶店、作品に登場する場所を巡る、2泊3日の函館・小樽・札幌弾丸ツアー。登場する作家の名前は実に26人。そうなのかと驚くエピソードも綴られています。具体的な地域別の本の旅プラン、テーマ別の書店紹介、エッセイなど、本好きが本好きに送る「本の旅」のガイドブック『旅する本の雑誌』。本にまつわる場所、モノゴト、人が溢れんばかりに紹介されている、本好きにとっては贅沢な一冊です。 MCL編集部(そ)

三冊堂423(2019/10/24)