西郷南州とは、維新の三傑のひとり西郷隆盛です(南洲は号)。その西郷の残した言葉を、戊辰戦争で西郷と敵対した庄内藩の有志が「南洲翁遺訓」としてまとめています。『人生の王道』では、西郷の人柄に魅了され、その薫陶を受けた庄内藩の人たちがまとめた西郷の教えを、同じく西郷を敬愛する著者が、京セラや第二電電といった大企業を経営してきた自身の哲学とともに伝えています。西郷が好んで使った「敬天愛人」に基づいた生き方、考え方は、日本人が本来持っていた「美しさ」や「上質さ」を想起させ、我々に人生の王道を歩めと訴えかけてきます。
『どや!大阪のおばちゃん学』は、2005年の出版ですが、著者曰く、当時の大阪はオレオレ詐欺撃退率全国1位!(昨今は少し情勢が違うようですが…)だったそうです。その大きな要因と著者が考えるのは、大阪のおばちゃん強烈なキャラクターで、よく言えば「大胆」、反転すれば「図々しい」と分析しています。しかし快活で親しみやすいのが大阪のおばちゃんであり、その交渉力、生活力、人心掌握力はあなどれません。本書は、最強と言われる「大阪のおばちゃん」のパワーの秘訣に迫っています。
ヒトラー、スターリン、毛沢東-いずれも20世紀を語るうえで避けて通ることのできない権力者です。『悪の出世学 ヒトラー、スターリン、毛沢東』は、若い頃、無名で平凡だった彼らが、ヒトラーは類まれな演説力を、スターリンは組織の裏も表も知り尽くした情報戦略を、毛沢東は、大衆の心を掴むキャッチコピー力を武器に、権力の階段を上っていった戦慄の立身出世物語です。本書は、決して人を魅了するような人格者ではない彼らが、いかにして実力以上の価値をまとい、政敵を葬り、多くの人命を奪い権力の座についたかを詳細に記述しています。あなたは彼らの生き方をどう評価しますか? MCL編集部(吾)
三冊堂328(2017/12/28)