2024年 (令和6年)
11月24日(日)
Weather
午前10:00から
午後 6:00まで

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 外は『雪』。12時20分成田発のアムステルダム行き823号便。前夜から降り続いた雪のために、首都圏の交通網は大混乱をきたしていた。しかし、客室乗務員の浜中結花には、この日どうしてもアムステルダムに飛び立ちたい密かな理由があった-。果たして、飛行機は無事フライトできるのか。白く美しい姿と恐ろしい姿をあわせもつ雪の二面性を描いた恋愛小説。

 十勝になじみ深い大雪山系を舞台にした小説『分水嶺』。風間健介は広告カメラマンとして働いていたが、亡き父の遺志を継いで山岳写真家となる。父は、大雪山系の石狩岳付近を中心に納得のいく写真が取れるまで山に籠るという生活をしていたが、風間も同じように厳冬期の大雪山に籠り、朝・夕焼けの二ペソツを撮影する。撮影中、風間は絶滅したはずのオオカミを探す田沢と出会う。死んだ父親と親しく交流していた彼は、リゾート開発に絡んだ殺人事件の犯人だというのだが…。田沢の冤罪疑惑、エゾオオカミ探し、田沢を罠にはめようと起こる事件の数々…。風間もまた、事件に巻き込まれてゆく。
 雪と氷の造形を紹介した『雪の手紙』。雪は、気温や湿度の影響により、様々な形を見せてくれる。「雪は天から送られた手紙」といわれる通り、結晶の違いで気象状況がわかるのだそうだ。たくさん降ると嫌な思いをする雪だが、本書は、美しい雪と氷のさまざまな造形を写真つきで紹介している。 MCL編集部(史)

三冊堂325 (2017/12/07)