2024年 (令和6年)
11月24日(日)
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 日本の伝統的な色は、500の固有名と100種のトーンの組み合わせによってつくられているそうです。桔梗色、牡丹色、苺色、柘榴色、柿色など色名には花や果実も多く使用されています。『定本和の色事典』は、万葉集をはじめとする文学作品に登場する色名なども掲載され、繊細な色の違いを識別し活用していた先人の感性にわくわくする事典です。

 『「バイオフィリア(BIOPHILIA)」とは、自分以外の生命とのかかわりを本能的に意識することを意味する。わかりやすく置き換えるなら「生命愛」といったところだろう。』と著者は述べています。『世界一うつくしい生物図鑑』は、デザイナー・カメラマン・アーティストである著者が自ら保存した生物の標本を作品とした図鑑。コガネムシをはじめとする昆虫、植物、鉱物など圧巻の美しさです。並べられたハムシやチョウやウニが花のように思えたり、ランなどの花が昆虫や爬虫類に見えたりと、「異なる生命」の類似性を見出す面白味も味わえます。
 「ほんをひらいて よくみてごらん かくれているひと みつけてごらん」の言葉から始まる絵本『もものき なしのき プラムのき』。ページをめくるごとに、おやゆびトム君、シンデレラ、ロビンフットなどの童話の主人公を絵の中から探していく趣向となっています。最後には探した登場人物全員が集まり、最初に出てくるもものき、なしのき、プラムのきの下でプラムパイを仲良く食べます。絵本の中には花や果実などがたくさん描かれ、まさに「お花畑のめぐみ」の絵本です。 MCL編集部(は)

三冊堂313 (2017/09/14)