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町の小さなどら焼き店に働き口を求めてやってきたのは、徳江という名の高齢の女性でした。徳江のつくる「あん」は評判になり店は繁盛し始めます。しかし、急に客足が遠のきます。徳江がいることが理由らしいのです…。 徳江の作るあんは、どうして美味しいのか?『あん』で、壮絶な人生を経てきた徳江が未来ある者たちに伝えようとした「生きる意味」は、涙なしに読むことはできません。
今月いっぱいで会社をたたむと言われた日、最寄り駅のそばで、美味しいたいやきと、そこで働く女の子と出会った行助。特別な粉も小豆も使っていないけれど、彼女の作るたいやきは何度食べても美味しい。ある日、彼女は事故に巻き込まれ、新しい記憶を留めておくことができなくなってしまいました。行助は彼女に寄り添いたいと願いますが・・・。『静かな雨』は切なく優しい物語。
本を読んで、ひとしきり涙を流したら、美味しいあんが気になります。末廣屋喜一郎の「どら焼き」、空也の「もなか」など、名餡を作るあんこ職人たちの仕事や、全国の「あんこの名品」を紹介するのが『愛する「あんこ」の本』。それぞれのお店の餡には当然に多くのこだわりが。そして、これらのお店で使用する小豆が北海道十勝産と紹介されていることが多いのが嬉しい。甘い誘惑に負けたら、掲載の「コンビニスイーツ界のあんこ比べ」が参考になります。 MCL編集部(紀)
三冊堂285 (2017/03/02)