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表紙のハチのような姿をした写真は、バンブルビー・オーキッドという名のラン科の植物です。かわいい顔をしておきながら、メスのハチに姿を似せることで、オスのハチをおびき寄せるというなかなかの策士であります。その他にも、サボテンの中にキツツキの住処がある植物や、特徴的な外見から「出血きのこ」「悪魔の歯」などと呼ばれているキノコ、超臭くて、超大きい花のショクダイオオコンニャク、赤い茎に目玉そっくりの実がいっぱいなる山野草など『へんてこりんな植物』が、次々に登場!!世界にはこんなにも驚きの植物があるのかと感心してしまいます。美しくて、怖くて、妖しい植物の世界に是非、驚きおののいてください。
世界中を駆けずりまわり、依頼のあった植物をお客様に届けることが『プラントハンター』のお仕事です。樹齢1000年のオリーブを輸入することに成功したことや、海を渡った世界最大級のボトルツリーの話など、一つの植物をどこまでも追い続ける著者のあくなき探求心に、ただただ圧倒されます。著者が体を張ってきた体験だからこそ、読む人の気持ちを惹きつけるのかもしれません。
他の樹にくっついて、成長するコウモリラン。かわいらしい姿形をしているけれど、いつの間にか大繁殖してしまうホテイアオイ、短く刈られても、新しい葉や茎を出して、生き残るスズメノカタビラ・・・。植物の生態を人間になぞらえた7つの短編集『植物たち』。各章の冒頭には、モチーフとなっている植物の解説と、牧野富太郎の緻密な植物画が添えられています。不可思議で、時に背筋が凍るような恐ろしい人間たちに、植物を重ね合わせます。 MCL編集部(ふ)
三冊堂258 (2016/08/25)