2024年 (令和6年)
11月23日(土)
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 太平洋に浮かぶ美しい島ミクロ・タタに棲む、つぶらな黒い目の愛くるしい両生類“ウアブ”は、人々に豊かな淡水を供給している貴重な泉の水質を保ってくれています。子どものころから、“ウアブ”に魅入られていたジョージたちが、開発によって泉に住めなくなった“ウアブ”を、隣の島に移したところ、夥しい数の死体となってしまいました。同じ頃、父や同僚たちが真っ黒で俊敏なトカゲのようなものに襲われ、ショック状態に陥ります。口中に細菌を持っているのです。広がり続ける被害。何がおきようとしているのか…?『龍と流木』は、ざわざわと読者の心を揺さぶる生物パニックミステリーです。

 未練を残して死んだ者は鬼となり、井戸の水を赤く濁す。そのままでは水源は涸れ、村は滅んでしまう…。鬼となった者の未練を解消し、常世に送れるのは、“ミツハの一族”の「烏目役」と「水守」のみ。大正12年10月、北海道帝国大学医学部に通う八尾清次郎のもとに、故郷の集落から「烏目役の徒兄が死んだ」と報せが届きました。村に赴き水守の屋敷を訪ねた清次郎が出会ったのは美しい少女。そして、彼らは否応なく“ミツハの一族”の宿命を背負わされようとします。『ミツハの一族』は、物語の持つ、ほの暗い怖さが魅力のミステリーです。
 100年に一度卵を産む精霊〈水の守り手ニュンガ・ロ・イム〉に卵を産みつけられ、〈精霊の守り人〉としての運命を背負わされた新ヨゴ皇国の第二王子チャグム。母妃からチャグムを託された女用心棒バルサは、チャグムに憑いたモノを疎ましく思う父王と、チャグムの身体の中にある卵を食らおうと狙う幻獣ラルンガ、ふたつの死の手から彼を守って逃げることになります。精霊が無事に生まれなければこの国を大干ばつが襲うらしい・・・。「精霊の守り人」は大人気の『守り人』シリーズの第1弾。児童書ですが、バルサを始めとした個性的な登場人物と世界観が大人も魅了します。 MCL編集部(紀)

三冊堂257 (2016/08/18)