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カフェで「本日のコーヒー」を飲む男女。彼らの関係は、いわゆる友達以上、恋人未満だ。明日の女の誕生日を二人で祝うべく、男は読書好きの女に本をプレゼントして一気に距離を縮めようとする。
男:明日、誕生日だよね?1日早いけど、これプレゼント。
女:え?本?!最近は「積読本」が多いんだけど、嬉しい!
開けてもいい?
男:もちろん。
女:『百瀬、こっちを向いて』ね。映画にもなったし、
人気あったよね。
男:そうそう!一緒にDVDを見てもいいかな~。なんて。
女:でもこれって、嘘の恋愛関係から始まる話なんだよね・・・。
男:あ、そうだっけ?実は、もう1冊あるんだ!
女:え?そうなの?どんな本?
男:『きみはポラリス』っていう本。ほら、ポラリスって
一等星じゃん?
だから、「僕にとって君は一番、輝いている星だよ」
みたいな・・・。
女:でもこれって、一般的には普通じゃない恋愛の話
ばっかりだよね・・・。
男:え、そう・・・だっけ?けっこう前に読んだからうろ覚えで。
あはは・・・。
この2冊もいいけれど、本当にプレゼントしたかったのは
これなんだ!
女:『きみのためのバラ』ね。タイトルが素敵だよね。
男:そうそう!君のために永遠にバラを贈るよ、みたいな!
女:この本を読むと、旅に出たくなるよね~。
男:そうそう!何だったら、二人で行く?
女:でもこれって、旅先での一期一会の出会い、
みたいな話じゃなかった?
男:え?!そうだっけ?そうだったかな・・・。
本好きの人にタイトルだけで推すのは要注意。 MCL編集部 (そ)
三冊堂231号 (2016/02/18)