2024年 (令和6年)
11月22日(金)
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午前10:00から
午後 6:00まで

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 『生きものお宅拝見!』は「モテるため、食べるため、そして生きるため、すべての成功のカギは間取りにあり」と・・・。不思議な形、複雑な構造、大家族で住む大きな家など、快適な暮らしの工夫がされた すみかと生きものの魔訶ふしぎな関係をカラーイラストでじっくり見せてくれます。そして動物がつくる巣とつくり方とそこに住む家族や男女、そこには動物の謎だけでなく、私達自身のことを知る手がかりがあるそうです。

 同じ生きものでも、全く違う子育て?が、この『いのちのカプセルまゆ』の昆虫たち。空っぽのまゆに産み付けられた卵、長い冬を越した卵が孵化して幼虫になる。周りの葉を食べて成長し、誰に教わるわけでもなく、それぞれ色々な形のまゆを作り上げ、中でさなぎになり成虫になる日を待つ。まゆはさなぎを優しく包んで守ってくれる“いのちのカプセル” 自分だけで作ったすみかなのです。時には鳥や他の昆虫のえさになってしまったり・・・、そんな生命の不思議を独自の視点から撮影したシリーズ本です。(虫嫌いの私ですが、誕生シーンは やはり感動ものです!)
 子育てという観点から、動物行動の面白さをまとめたのが『イヴの乳』。子を殺すライオン、浮気する鳥、育児放棄するクマ、わが身を子に喰わすクモ…。さまざまな形で子育てをする生き物たち(人間も含め)を動物行動学という理論に基づき解説しています。後半は少々まじめ過ぎ?感はありますが、子育てをする人、した人にとって考えさせられる一冊です。 十勝では郭公が鳴いたら豆まき開始!と言われていますが、この托卵をする郭公の鳴き声を聞くと、また犠牲になった鳥の巣が…と思うと許せない子育て法ですよね!! MCL編集部(Yu)

三冊堂193号 (2015/05/28)