北海道でもそろそろ山開きの話題がでてくる季節になりました。登山はこのところブームのようですね。中でも、ファッショナブルなアウトドア用衣料を身に着けて山に登る若い女性は山ガールと呼ばれ、目下増加中なのだとか。
『ＳＡＰＰＯＲＯ山ガール』は、札幌、小樽、支笏湖、ニセコ周辺の、初めてでも安全に楽しく登れる18山を取り上げ、登山ルートを写真で詳しく説明しています。山のお作法と称して、ジャケットや靴・ザックなどの登山に際して用意するもの（可愛い物がいろいろ掲載！）から、「持ち物」「マナーとルール」「安全な登山計画」など初心者用の情報も満載です。アウトドアメーク術もぜひ参考に！
『私の山道具２』は、デザイナーやカメラマン・スタイリストなど山道具にまつわる確固たるスタンダードを持っている８人の女性が道具選びのヒントを紹介しています。皆さん実用とおしゃれを備えていてビックリです。日帰りや１泊２日テント泊など状況に応じた装備がとても参考になります。登山靴やバックパックの選び方も詳しく紹介しています。こだわりの定番の行動食（お菓子だったり、ドライフルーツだったり）や手作りのお弁当も掲載。空気の良いところで美味しい物を食べることだけを目的としての登山も良いですね。
『八月の六日間』の主人公は文芸誌の副編集長をしている40歳手前のわたし。仕事に恋愛に不調気味でしたが、同僚に誘われて紅葉目当てに登った山にすっかり魅せられ、やがて1人で山に行くようになります。３泊４日の日程で登る槍ヶ岳など、山小屋に泊まって美味い食事を食べて景色に感動します。が、必需品を忘れてぞっとしたり、無理して進もうとして経験者に止められたり、途中で体調を崩したり・・・。四季折々の山々は美しくて恐ろしい。山で景色と人に出会うことで、もやもやした気持ちも次第に整理されていきます。読後は掲載の山に登ってみたいと思わされます。 MCL編集部（紀）
三冊堂192号 (2015/05/21)
