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桜の花びらは、その散り方などから武士道や軍人精神の象徴とされ、愛国のイメージと結びついた。咲き乱れる桜の下に大勢が集い、思いおもいに宴を楽しむ。花見の三要素として、群桜・飲食・群集を挙げているが、どれが欠けても日本の花見は成立しない。そして、こうした花の楽しみ方は、世界にはまったく存在せず、日本独自のものだとする『花見と桜』。世界に類を見ない日本固有の民衆文化の本質を見いだす、エキサイティングな【花見】論。
名作古典文学を少年少女たちに!読みやすいふりがな、カラーさし絵、本文中の豊富な用語解説で、日本の古典文学にはじめて出会う少年少女の理解を助ける古典文学の決定版全25巻『21世紀版少年少女古典文学館24』。万葉集から江戸時代の和歌の中から厳選した一冊。わが国最古の歌集『万葉集』は、現実生活に基づく感動を力強く歌いあげた歌が多く、また、作者の階層も、天皇から庶民まで幅広い。『古今和歌集』は知的で洗練されたことばの世界を生み出した。草花を詠んだ作品も多く、日本人の鋭い感性が窺えます。花びらを見て何を想う・・・。
和菓子は、日本古来から伝わる二十四節気やその時々の行事に合わせて、私たちの暮らしに彩りを添えてくれています。お正月には花びら餅を、立春にはうぐいす餅を、お花見には桜餅を、彼岸には春の「ぼたもち」、秋には「おはぎ」…。季節ごとの思いがこめられています。『心を届ける。和菓子と暮らしの歳時記』は、御年96歳を迎えた生活評論家の吉沢久子さんが、四季折々にお目見えする和菓子を、12か月の歳時記とともにご紹介する暮らしエッセイ。花びらや葉っぱを模った和菓子には、おいしさだけでなく、季節の移ろいを感じます。 MCL編集部(敬昌)
三冊堂190号 (2015/05/7)