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十勝地方もすっかり春めいてきました。春はあけぼのが良い季節と枕草子に綴った清少納言の生涯をつづった物語が『はなとゆめ』。清少納言は28歳にして帝の后・中宮定子に仕えることになります。内裏の雰囲気に馴染めずにいましたが、17歳の定子様に漢詩の才能を認められ、知識を披露する楽しさに目覚めていきます。宮中での存在感は増していきますが、やがて藤原道長と定子一族との政争に巻き込まれていきます。中宮定子に心酔し、才能を開花させていく清少納言の姿がとても好ましい1冊です。
清少納言とそのゆかりの人々が歌った和歌を紹介し解説しているのが、『清少納言-コレクション日本歌人選007』。百人一首に選ばれた歌を含めて清少納言の24の和歌のほか、清少納言が仕えた中宮定子や時の帝である一条天皇の和歌も掲載されています。清少納言の略年譜もご参考にどうぞ。
『平安文学でわかる恋の法則』で憧れの人にアプローチするため、恋の和歌の作り方として紹介されているのが清少納言の枕草子第1段「春はあけぼの」から「冬はつとめて。雪の降りたるは…」。解説で紹介されるのは山下達郎の「クリスマス・イブ」。さて両者の共通点はどこでしょうか?この1冊は古文が苦手な高校生にも、恋に悩み疲れたあなたにも(はじめにより)。 MCL編集部(紀)
三冊堂136号 (2014/04/24)