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1875年のこの日、日本初の近代的植物園・小石川植物園が開園。
正式名称は「東京大学大学院理学系研究科附属植物園」といい、その名の通り東大の敷地内に存在する植物の育成・研究を目的とした施設ですが、一般公開もされています。
そんな小石川植物園が物語の舞台になった近代文学の名作が1895年に発表された泉鏡花の『外科室』。
ある伯爵夫人の手術が行われようとしている外科室。患者の夫人が麻酔を嫌がって手術を拒んだため、集まっていた親族たちは騒然としていました。夫人は麻酔で意識を失っている間にうわ言で自分の秘密を話してしまうのではないかと恐れているのです。秘密を誰にも知られたくない夫人はとうとう麻酔無しで手術を受けることになり…。
小石川植物園は物語の後半、夫人の抱える秘密に関わる場所として登場します。 MCL編集部(小)
今日の一冊3352(2022/02/27)