2024年 (令和6年)
4月28日(日)
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午前10:00から
午後 6:00まで

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 今年もたくさんの映画が公開されました。その中には本が原作になっているものも多く、映画と一緒に改めて注目されるようになった作品もたくさんあります。
 タレントである黒柳徹子さんが執筆した『窓ぎわのトットちゃん』は自身の体験をもとにした自伝的物語です。幼少期に通っていたトモエ学園のユニークな教育のもと、のびとのびと成長していく著者自信と周りの姿が描かれた作品となっています。1981年に初版発行され、多くの言語で翻訳された本書が今年の12月ついに映画化!42年の時を経て、改めて注目されている1冊です。

 少女の想像によって作られた”ラジャー”。少女に忘れられてしまうと消えてしまうラジャーは、突然いなくなってしまった少女を探す旅に出ることに…。ラジャーの冒険、愛と喪失、そして友情を切なくもユーモラスに描いた『ぼくが消えないうちに』はイギリスの著者が手がけたファンタジー。子どものときにはいたのに、いつの間にか忘れてしまった想像の友だちはいませんでしたか。大人になると忘れてしまう子どもの頃の記憶。自分にとって、それが大切な記憶の一つであったことを教えてくれる、大人にも読んでもらいたい作品です。12月公開の映画と合わせて注目してみてください。
 とある喫茶店でみゆきと名乗る女性に出会った水島悟。お互いを知らないまま木曜日に喫茶店で会う約束をした二人のアナログな関係を描いた物語です。電話にメール、SNSなど何もかもがデジタル技術で解決してしまう世の中、自身の素性も連絡先も伝えずにアナログな方法で繋がっていく二人から『大切な人と繋がる』というがどういうことなのか改めて教えられる作品です。お笑い芸人であるビートたけしさんが70歳で描いた初の恋愛小説は10月に実写映画化されました。 MCL編集部(羽)

三冊堂638(2023/12/14)