2024年 (令和6年)
6月6日(木)
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 百年、千年と読み継がれている古典文学作品たちには、時代を超えて読者を魅了する力があります。より当時の言葉や表現に近い形で読み解き、その世界にどっぷりと浸って…といきたいところですが、いきなり原文から読もうとするのも難しいところです。(私もたくさん挫折しました…)というわけで、図書館の本の中から、古典の入口におすすめな本をご紹介します!
 初めは祇園精舎でおなじみの平家物語。かっこいい武将といえば戦国時代の人物が有名ですが、平安時代の武士にも負けず劣らず魅力的な人物がたくさんいます。『イケメン☆平家物語』では、バラエティ豊かなトピックを織り交ぜて平家物語の世界を案内してくれます。中でも平家イケメンランキングでは、平家の男子たちを性格タイプごとに紹介しています。“盛”ばっかりでよくわからない…と敬遠するのはもったいない!あなたもきっと“推せる”人がいるはず!

 『愛とゴシップの「平安女流日記」では、平安時代の女性が残した5つの随筆と、その作者を紹介しています。この5人は当時宮中に仕えていた、いわゆる働く女子たち。仕事にプライベートに、悩みが尽きないのは今も昔も変わらないみたいです…。随筆という形に託された当時の様子や思いのたけには、思わず共感してしまうかもしれません。当時の文章は読みやすく現代語訳されていますが、すぐに注釈で作品のどこに原文があるのかも紹介されているので、読み比べてみるのもおすすめです!
 最後は神代の物語をご紹介いたします…が、そんなにかしこまることはありません!なんたってタイトルが『ラノベ古事記』。現代の物語なら「こんな展開ありですか!?」と言ってしまいたくなるようなドタバタ劇から大冒険まで、ラノベ風の自由奔放な文章で語ってしまいます。作者が独自に膨らませた神様たちの濃厚な性格と、原点である古事記のあらすじに忠実な部分のバランスは絶妙です。 MCL編集部(里)

三冊堂511 (2021/07/08)