2024年 (令和6年)
4月28日(日)
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 今日は、春の七種を摘んで刻んだ七草粥を食べて新年の無病息災を願う日ですが、新年になって初めて爪を切る「爪切りの日」でもあります。七種を浸した水に爪をつけ柔かくして切ると、その年は健康に過ごせると言われているそうです。

 本書は、江戸時代の庶民が日常的に使っていた、現在でもなじみ深いことわざや言い回しを奇抜な絵と絶妙な戯文で表現した「諺臍の宿替(ことわざ へそのやどがえ)」の現代語訳。「爪に火をともす」というのは、蝋燭や油の代わりに爪に火を灯すほどひどくけちであること、つましい暮らしをすることのたとえですが、その諺を説明する戯文はひどく滑稽で面白味があります。改めて見直すと可笑しいものが多い諺や言い回し。幕末の上方で出版された原本は、明治末期まで書名や判型を変え続刊される大ベストセラーになるほど庶民の心を掴んだという事実には納得です。 MCL編集部(そ)

今日の一冊2570(2020/1/7)