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明治と昭和の間に挟まれた大正は、わずか15年という短い期間で終わりました。短いながらも戦争や震災が起きた激動の『大正という時代』を当時の出来事から振り返ります。米騒動や大正デモクラシーといった政治に対する運動が活発になった一方で、関東大震災により東京は多大な被害に遭いました。また、第一次世界大戦も起き、日本を取り巻く環境は大きく変化していきました。大正時代に起きた出来事を時系列に沿って、社会や思想がどのように変化していったのかを解説した1冊です。
『モダン語の世界へ』では、1910~30年代の日本の流行語を軸に当時の人々の思想や社会を深堀しています。モダンとは現代的、近代的という意味で、近代的なアメリカやヨーロッパの文化や言葉は日本にとって新しいものでした。大正から昭和初期にかけて作られた和洋折衷の近代市民文化を大正ロマン・昭和モダンと言われるようになりました。そんな時代に使わられていたモダン語に込められた、人々の思想や風俗、社会の光と影を深堀した1冊です。
『大正の夢秘密の銘仙ものがたり』では、大正から昭和初期に流行した銘仙着物について紹介がされています。明治末期の女学生の制服として銘仙が指定されていました。そこから、多様な着物が作られるようになり、当時の若い女性に絶大な人気をえました。外国の文化も多く流れ込んでいた時代ですが、そんな中でも独自に進化していきました。本書では、着物の年代や織り方の他にその着物にまつわるエピソードも紹介しています。大正時代のファッションがわかる1冊です。 MCL編集部(海)
三冊堂646(2024/02/08)