2024年 (令和6年)
12月27日(金)
Weather
午前10:00から
午後 6:00まで

[BookShelf Image]:4961

 雪虫を見かける頃になると、「もう時期、雪が降るな…」と、季節の移り変わりを感じさせてくれます。雪虫とは、一体どのような生態の虫なのでしょうか?正式な名前は、「トドノネオオワタムシ」で、アブラムシの仲間なのだそうです。『雪虫』は、親しみはあるけれどよくは知らない雪虫の一生を写真で詳しく紹介しています。

 「かようびのあさ めがさめると はなが つめたかった」という、寒い朝にはよくあり、共感してしまう場面から始まる絵本『バムとケロのさむいあさ』。おなじみのバムとケロの、コートやマフラー、帽子、手袋、耳当てなどの寒い日の装いも可愛らしく見入ってしまいます。温かいスープを飲んだり、みんなで楽しくお風呂に入って温まる姿も、寒さを楽しみたくなるような1冊です。
 雪の結晶の研究、人工雪の製作で知られる中谷宇吉郎(物理学者)の、静謐な文章が心地よい随筆集『雪と人生』。昭和15年に書かれた「荒野の冬」では、研究・調査で訪れた十勝での、冬の厳しさ、そこに暮らす人々の暮らしぶりも記されています。雪の厳しさという現実と、顕微鏡から覗いた雪の結晶の描写が、雪の美しさという事実も改めて教えてくれます。 MCL編集部(は)

三冊堂581(2022/11/10)