秋も深まり、ジビエなど山の幸も旬を迎える今日この頃。赤ワインを美味しくいただける季節がやってきました。今回は、図書館に数あるワインに関する本の中でも、マニアックな三冊をご紹介。専門用語もどんどん使って行きますので、我こそはというワイン通の皆様、最後まで読んでいただければ幸いです。
それでは一冊目、『ブルゴーニュ コート・ドールの26村』。ワイン通のワインといえばブルゴーニュで異論は無いでしょう。本書はタイトルどおり、ブルゴーニュのアペラシオンと、著名な生産者を紹介しています。特筆すべき点として、各村のクリマの地図が掲載されているのですが、グラン・クリュやプルミエ・クリュのほかに、ヴィラージュクラスの畑まで網羅してありますので、ブルゴーニュ好きを自認する方は、じっくり眺めて頭の中に叩き込んでおくことをお勧めします。
『由美ちゃん、ワイン造るの?』は田辺由美さんが亡きお父様(元池田町長丸谷金保さん~十勝ワインの生みの親)の遺志をついで、「山幸」を使ったオリジナルのワインを作る様子を記録した日記です。とっつきやすそうなタイトルとは裏腹に、田辺さんはじめワイン造りに関わる人々のこだわりが強すぎて、今回の三冊の中でもかなりマニアックな本に仕上がっています。飛び交う専門用語には注釈がありますので。それらも含めて読み終える頃には、あなたもワンランク上のワインマニアになっているかも。
最後に紹介するのは、タイトルもそのものズバリ『ル・ドメーヌ・ド・ラ・ロマネ・コンティ』。世界で最も高級なワインであるロマネ・コンティの生産者「DRC」に特化した本です。ワイン好き垂涎の図版が、大きさ34㎝、204頁を使って余すところなくフルカラーで展開されていて、圧巻の一冊です。ちなみに、この本にDRCの「醸造長」として登場するのは、ご存じ、故アンリ・フレデリック・ロック氏です。 MCL編集部(な)
三冊堂526(2021/10/21)