2024年 (令和6年)
7月17日(水)
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午前10:00から
午後 6:00まで

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 幕別町百年ホールでは、さまざまな楽しい講座を開催しています。今夏に開催されるのは、「長唄三味線入門講座」と「初めての津軽三味線講座」。一見、同じものを使っているように見えると思いますが、長唄は細棹、津軽は太棹という三味線で演奏しています。
 観るものという印象が強い歌舞伎は、有機的に組み合わされた音楽・音によって舞台効果が高められているそうです。歌舞伎で使用される三味線や能管、太鼓などの楽器、出囃子(長唄)や陰囃子(黒御簾音楽)など、多面的に歌舞伎の音・音楽について解説する『歌舞伎の音楽・音』。音という側面から歌舞伎を知ることができるのが興味深いです。

 百の名所を背景に百人の美女が描かれた歌川国貞の代表作、「江戸名所百人美女」は、背景と彩り豊かな着物、調度品などから、当時の生活ぶりを窺い知ることができます。深川八幡など、三味線は美女の必需品かのように登場。江戸の美女たちの粋な暮らしぶりを浮世絵から読み解く『絵解き「江戸名所百人美女」 江戸美人の粋な暮らし』。三味線を構えるその出で立ちにはうっとりします。
 佐助が献身的に支えるのは、 盲目の三味線奏者の春琴。言わずと知れた谷崎潤一郎の代表作で、独特な文体で書かれていることでも有名な『春琴抄』。文体もさることながら、二人の関係には思わず唸り声をあげてしまいます。
MCL編集部(そ)

三冊堂507 (2021/06/11)