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新型コロナウイルス感染拡大の影響などにより、「抗体」、「ワクチン」、「治療薬」という言葉を聞かない日は無いほどに、「薬」が現代社会を語るうえで重要なキーワードになっています。『薬が効く仕組み 薬理学の基本がわかる』では、薬に関する基本的な知識、様々な病気ごとの代表的な治療薬と、それらが体に作用する仕組みをイラストや図を使って分かりやすく解説してあります。テレビやSNS等で情報が氾濫していますが、正しい知識を得るために、この本で基本を学んでみましょう。
人類の歴史には、多くの英雄たちが存在し、彼らの決断が経済や科学の発展を促したり、人命を救ったりしています。ただし、英雄たちの決断の中には当然失敗もあり、そうした失敗の歴史の舞台裏を豊富なビジュアルとともに紹介しているのが、『失敗だらけの人類史 英雄たちの残念な決断』です。本書では、戦争や侵略に関するもの以外にも、近代以降は科学や薬学に関する失敗も歴史上重要なものとして挙げられています。最近語られることが少ない薬の「陰」の部分に触れられる一冊です。
急死したはずの父親から送られてきたメール。創薬化学専攻の大学院生・研人はその遺書を手掛かりに、私設実験室に辿り着く。一方、傭兵のイエーガーは「人類全体に奉仕する仕事」を引き受けるが…。第65回日本推理作家協会賞受賞作で、2012年版「このミステリーがすごい!」1位に輝くなど著名な作品の『ジェノサイド』。「創薬」が物語の重要なパートを担うのですが、著者の豊富な知識量とハリウッド映画的な面白さは折り紙付きです。未読の方は是非!長編で、過激な描写も多い作品ですが、先の展開が気になりどんどん読み進めてしまいます。 MCL編集部(な)
三冊堂452(2020/05/14)