「エルフィーのことをはなします。エルフィーは、せかいでいちばん、すばらしい犬です」。愛犬・エルフィーと過ごした楽しい思い出とお別れまでの日々が、飼い主の男の子の視点から描かれる『ずーっとずっとだいすきだよ』。悲しい場面もありますが、この男の子はエルフィーにいつもあることをしていたため、別れの悲しみを乗り越えることができました。それは……「ずうっと、ずっと、大すきだよ 」のタイトルで、小学一年生の教科書に掲載されています。
家のそばに立つ栃の木「モチモチの木」が怖くて、五歳になっても夜にひとりでせっちん(=トイレ)に行くことが出来ない豆太。豆太のじさまは、夜中どんなにぐっすりと眠っていても豆太の「じさまぁ」の声にすぐ目を覚まし、毎晩せっちんまで付いてきてくれます。ところがある夜、じさまの具合が悪くなり、豆太はたったひとりでモチモチの木のそばを通って麓のお医者さまを呼びに行くことに…『モチモチの木』は、小学三年生の教科書に掲載されています。切り絵で描かれた迫力満点の挿絵も素晴らしい作品です。
小さい頃、おじいちゃんと毎日のようにお散歩を楽しんでいた「ぼく」。街には新しい発見や出会いがあふれているけれど、同じくらい怖いものや困った出来事に出会うこともありました。このままじゃ、大きくなれそうにないかも…そんな不安を覚えた時、おじいちゃんはぼくの手を取り、こう言ってくれたのです。「だいじょうぶ、だいじょうぶ」と。『だいじょうぶだいじょうぶ』は小学五年生の教科書に掲載されています。今回紹介した絵本はすべて、現在使われている国語の教科書に載っているお話です。絵本として読むことで、教科書とはまた違った新しい発見や感動があるかもしれません。 MCL編集部(小)
三冊堂442(2020/03/05)