2024年 (令和6年)
11月24日(日)
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 いつか親の家を出て、ひとりで生きていく日がやってきます。家を出ると、今までは親がしてくれていた色々なことを自分でしなければならなくなります。『家を出る日のために』では、いつか家を出て生活する日のために必要な準備するべき大切なことをわかりやすく教えてくれます。日々の暮らしは、一見簡単なように見えますが、意識して身につけようと思わなければ身につかないでしょう。日々の小さなことの繰り返しが、いつの間にか身体に染み込み、「いつかの日」のための土台となってゆくのだと思います。巻末には、「家出シート」が収録されていて、家を出る日のための準備状態を確認できるようになっています。

 同じ大学で知り合った三人の女性達が、就職、結婚、出産を経て、子ども達が独立していくまでを描いた物語『子育てはもう卒業します』。結婚、出産、嫁姑問題、子どもの進路…。それぞれに悩みを抱えながらも、その日その日を生きてきた三人の女性達の姿が等身大に描かれています。子どもの未来は、子どものものであるということ。そう思えたら、子育ても卒業できるのかなと感じました。そして、親も親として、自立していくことも大切!!ですね。

 「巣立ち」とは、親元から離れてひとりで暮らしてゆけるようになること。『子どもの翼を信じて』では、巣立ちのことを踏まえて、親がするべき仕事として、次の三つを挙げています。一、命を守ること。二、子どもの発達を大切にすること。三、子どもからの愛に気づくこと。この親がするべき三つの仕事を子どもの側が引き受けていけるかどうかが、子どもが巣立っていくときの目安になるのだそうです。どの子にも巣立ちの日は必ずやってきます。子どもが巣立っていくことは、喜ばしいことですが、やはり寂しさを拭い去ることは難しいかもしれません。子どもを後押しできる存在であるように努め、子どもが巣立っていくときは、心の底からエールを送れるよう心の準備をしておきたいと思います。巣立ちの春に-。 MCL編集部(ふ)

三冊堂439(2020/02/13)