2024年 (令和6年)
11月24日(日)
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 徳川綱吉の治世下の江戸時代。京都の職人の武平は、ある事件に巻き込まれ京都から江戸へと逃亡する。ひょんなことから人気の噺家までに登りつめる武平。彼は後に、「江戸落語の始祖」の鹿野武左衛門として世に知られることになる。未だ謎に包まれている鹿野武左衛門を軸に繰り広げられる、江戸ミステリー。著名な噺家がちらほろ登場するのが興味深い『たらふくつるてん』

 「近代落語の祖」といわれる三遊亭円朝。江戸から明治に変わる歴史の大転換期の、彼と彼を取り巻く5人の女性たちを描いた連作短編集『円朝の女』。生き生きとした語り口が絶品と称されているだけに、著者ならではのリズムにぐいぐいと引き込まれます。
 素人落語と出合い、落語の世界に浸かっていく33歳独身の江利。人生の深み、気づきを与え、ささくれた心を癒してくれる落語によって、彼女は何かに夢中になる情熱を徐々に取り戻していく。著名な作品と噺家が紹介され、落語論ともいえる『こっちへお入り』は、落語を聴きにいきたいという思いに駆られる。さて、12月14日は札内分館、15日は幕別町図書館本館にて、「春待落語会」が開催される。本と本物(高座)で落語をご堪能あれ。 MCL編集部(そ)

三冊堂430(2019/12/12)