2024年 (令和6年)
11月24日(日)
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 27年間勤めた会社をリストラされ、妻や娘からも愛想をつかされた芦溝良郎49歳。妻に言われたとおり毎朝出勤するふりをして家を後にする毎日。ある日、公園で拾ったドングリを食べてみようと思い立つ。それをきっかけに、公園や川で野草や魚などの食材をただで手に入れて調理を始め、やがて弁当屋の仕事を始めようと…。会社員をやめても、また違う未来もあると教えてくれる小説『ひなた弁当』

 大河ドラマ「真田丸」の脚本家でもある著者は、弁当作りが好きとのこと。妻と代わる代わるに3歳の息子さんのお弁当を作り、家族で出かけるピクニック弁当を作るのだとか。大河ドラマや舞台の出演者たちとのやり取りや、息子さんとみる子供向けDVDなどの多彩な話題を収録した『三谷幸喜のありふれた生活15おいしい時間』

 阿川佐和子さんが子どもの頃、作詞家・坂田寛夫さんに教えた母の得意な「かつぶし弁当」。阿川弘之さんが、妻との海外旅行の機内で機内食を断り、持ち込んだ弁当を取り出す「弁当恋しや」。アニメ映画の「となりのトトロ」を見て、長期入院した母にかわり、小学5年の姉が握ってくれた学芸会お弁当のおにぎりを思い出す白石公子さんの「姉のおにぎり」など、お弁当にまつわる41篇のエッセイ集『お弁当。 アンソロジー』。 MCL編集部(紀)

三冊堂417(2019/09/12)