2024年 (令和6年)
11月17日(日)
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午前10:00から
午後 6:00まで

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 世界自殺予防デー。2003年に世界保健機関(WHO)と国際自殺防止協会がストックホルムで開催した世界自殺防止会議で制定されました。

 『ぼくはしんだ じぶんでしんだ ひとりでしんだ』そんな衝撃的な独白から始まるこの絵本。「ぼく」はいじめられていたわけでも、家庭に問題があったわけでもなく、どうして死を選んだのかは最後まで読んでもわかりません。実は子どもの自殺は「原因がわからない」というケースが意外にも多く、作者の谷川俊太郎さんはあえて「ぼく」の死のはっきりとした理由を描かなかったそうです。『うちゅうはおおきすぎる じかんはおわらない』─そんな一節が登場するのですが、ひょっとすると子どもにとっては生きることへの漠然とした不安や虚無感が大人以上に重く、恐ろしく感じるのかもしれません。その一方で、自分から死を選んだはずの「ぼく」の表情に終始全く笑顔が無いのも、「ぼく」が自分の選択をどう感じているのかを物語っているようです。どうしたら「ぼく」は生きられたのか。どうして死を選んではいけないのか。深く考えさせられる一冊です。 MCL編集部(小)

今日の一冊3912(2023/09/10