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今日は七夕。伝説に登場する織姫にちなんで、織物にまつわる本をご紹介します。
本書のタイトルにある「ボロ」とは、千年以上前に作られ現代まで残った「古代裂(ぎれ)」のこと。本書は正倉院や法隆寺などの古代錦の復原に成功した著者によって、縄文時代より続く織物の変遷が語られています。「一寸四角の織物のなかに約一万点の経糸と緯糸の組み合わせがある。(中略)その全部がわかれば一千年経っていようと復元できる。」一片のボロから広がる古代錦の壮大な世界と、伝統文化、すなわち日本が育んできた美の守り手である著者の深い教養と思索に圧倒される一冊です。 MCL編集部(里)
今日の一冊3847(2023/07/07)